仏教の葬儀の時に仏前に供え物として見かける落雁は、菊の花の形をしている物をはじめ、色々なものが存在しています。しかし、なぜ落雁が供え物となっているのでしょうか。そもそも落雁は干菓子の一種で、大豆やコメなどの穀物と砂糖を使って作られています。白やピンクなど色鮮やかな物も少なくありません。もともとは中国から室町時代に伝わってきた菓子で、茶道が広まったのと同時に全国に広まったといいます。葬式時に備えられるようになった理由は、目連(もくれん)という僧侶が亡くなった自分の母親だけでなく、修行僧や恵まれない人たちにも百味飲物(ひゃくみのおんじき)と呼ばれる施しをしたことが始まりです。