日蓮宗の葬儀では、いくつかの経文の中からだいたい3つから4つほどを読経していきます。南無妙法蓮華経を唱え、お鈴と木魚を使って読経しますので、非常にテンポのよいお経という印象を与えるところが特徴です。葬儀の際、宗派によってはいつ終わるとも知れない、さらには何を言っているのかすらもわからないお経が読まれていることもしばしばですが、日蓮宗では開祖である日蓮大聖人の名前が出てきたり、功徳を施すとかいった具合に意味の分かる文言が出てきますので、お経に対する興味を持っている人の中には、日蓮宗のお経であることを知り、これなら間違いなく成仏されると確信する人もいます。
お経の内容にはいくつかありますが、それぞれに異なるテンポになっていますので、前のお経とはまた違う感じのお経が唱えられだしたといった具合に、葬儀の間にお経に対する興味を持てるところが、最大の特徴と言っていいかもしれません。
さらに、テンポは変われど、やはりお経の文言には理解できる部分が点在しているため、聞いていて興味深いと感じる珍しいお経なのではないでしょうか。長い数珠を二連にして持つのが正式ですが、一般の参列者はそこまで配慮する必要はありません。
むしろ、お経に耳を傾けることでお弔いがより丁寧になる気がします。