家族葬には留意すべき点があります。まず、香典の収入のみでは必要となるコストがまかなえない点があります。弔問客などがあまりなく参列者数が多くない為に、香典の収入が多くないケースも見られます。結果、コストを香典収入のみではまかなえなくなって、持ち出し分が非常に多くなることもあります。
また、弔問客に対しての対処に困ってしまうこともあります。呼んでいない故人の関係筋が、後になり、家へと弔問に訪問することが考えられます。思い掛け無い状況ですから、香典の返礼品を速攻で発注するなど、弔問客に対しての応対に追われ、心穏やかに落ち着くことが不可能なケースがあります。
とりわけ人徳のある方、あるいは社会的地位の高い人のケースでは、こうした事態が長い期間保持されることは、想像に難しくありません。さらに、家族葬に対して不満を持つ親族に関しての応対に困ってしまう家族葬の様な小さな規模葬儀というのではなく一般葬を望み不満を漏らす親族も生じる事も考えることができます。
また、葬儀へと呼ばなかった関係筋からのフラストレーションに対する応対に悩みを抱える故人との関係性の深さを解らないままに葬儀に声がけしなかった人が、どうして呼ばなかったのかなどと辛口批評してくる事も考えることができます。